イラストレーター・マトバユウコさんの、飾らない愛おしさと人間味あふれるイラストの素顔
こんにちは。dōzoライターのPEです。
秋が本格的に到来!🍂 過ごしやすくて、美味しい食べものをたくさん食べられる10月は大好きな季節です😋
そんな秋をさらに盛り上げてくれる楽しい壁紙を描いてくださったのは、イラストレーターのマトバユウコさん。
ハロウィンならではの少し不気味な雰囲気と、ホームパーティーのにぎやかなワンシーンをギュギュっと詰め込んだ一枚です🎃
今回は、壁紙の制作についてはもちろん、マトバさんの作風のルーツや影響を受けたもの、そして作品に込めている想いまで、たっぷりお話を伺いました!
マトバユウコ
1995年生まれ、北海道出身。現在、東京を拠点にイラストレーターとして活動中。どこか憎たらしい、不服そうな(?)表情のどこにでもいる女の子をポップに描くのがすき。映画を見るのがだいすきで、毎年映画を100本見るのが目標。
Instagram @matobakkusu
大好きな映画で知った、“ハロウィン”という存在

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—— 今回の壁紙では、小学生の頃に憧れたハロウィンパーティーの雰囲気を描いてくださったそうですね。マトバさんにとって、当時のハロウィンとはどのような存在でしたか?
私が小学生の頃は、今ほど“ハロウィン”という存在が知られていなくて。私自身も、ティム・バートン監督の映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を観て、ハロウィンを知りました。ティム・バートン監督の作品は、不気味ではあるんですが、コミカルさもあって。キャラクターひとりひとりの不器用さや、ちょっと影があるところも可愛げがあって、愛おしいんですよね。
子どもたちが仮装をして、「お菓子くれなきゃ、イタズラするぞ」っていう文化もめちゃくちゃ可愛くて、大好きになりました。
私の住んでいたところが田舎だったこともあって、近所にハロウィンのお菓子なんて売っているところはなかったのですが、母にそれっぽいお菓子を買ってきてもらって。同じようにハロウィンにハマっていた友人と、完全に自己流でしたが、ハロウィンを楽しんでいました。それこそ、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の映画中の歌を歌って踊ったりとかしてましたね(笑)。
—— 素敵な思い出ですね。そんな子どもの頃の憧れを、今回のイラストではどのように表現されたのでしょうか?
これも幼少期からなんですが、お家の断面図って、私的にすごく夢があって。部屋の一部の細かいところを見るのもすごく好きなんですよ。なので、その憧れも含めて、見るたびに発見があって、何度も見ちゃうようなワクワクするイラストになればいいなと思って描きました。
あとは、今回のイラストではたくさんキャラクターを描いたのですが、お化けと人間が混ざり合って、境界線なく楽しんでいる感じにしたくて。例えば、玄関にいるお化けに仮装した子どもたちも、実はモンスターかもしれないし、狼の中身も実は人間だったり?みたいな感じで。いろんな想像を楽しめるイラストにしたいと思って描きました。

—— たしかに、見れば見るほどいろんな想像ができる仕掛けがありますね!カラーリングからもハロウィンの雰囲気が伝わってきますが、色選びではどんなことを意識されたのでしょうか?
海外のお菓子をイメージして色を選びました。あとは、ちょっと懐かしい感じが伝わるように。
私自身、ハロウィン=子どもの頃の思い出という印象が強かったので、自然と懐かしさを感じられるような雰囲気になったのかもしれません。
—— 壁紙として楽しんでもらうために意識されたことなどはありますか?
壁紙だからというわけではないかもしれませんが、お家の断面のイラストにしようと決めたときに、とにかく「ここにこれあったらいいな」みたいなのを余すことなく詰め込もうと思いました。
あとは、キャラクターの表情や目の動きなどで、それぞれのストーリーがなんとなくあるように見えるといいなと思って描いたので、壁紙を使ってくれる方にも、「表情や目線の先に何があるんだろう?」と想像を楽しんでもらえたら嬉しいです。
ひとりのキャラクターに、それぞれのストーリー
マトバユウコさんInstagramより(2026年)
左:「愛とへいわ」サワーIPA ラベルイラスト
右:odd hours vol.2 似顔絵ワークショップ
—— マトバさんといえば、人物をよく描かれている印象です。特にキャラクターの表情が印象的ですが、普段から街で見かける人を観察したり、身近な人からイラストのヒントを得たりしますか?
そうですね。普段から観察しています。
ティム・バートン監督の映画に出てくるキャラクターにも通じるのですが、完璧すぎないものに惹かれるんです。アンバランスなものとか、クスッと笑えるものとか。そういうのって、顔のしわや口の動きなど、ちょっとしたところに表れる気がします。泣いたり、怒ったりする姿って、一見マイナスに思える部分ですが、人間らしくていいなと思いますね。
だからイラストの中でも、表情からその人のストーリーを感じてもらえるようにしたいと思っています。
—— マトバさんのイラストでは、キャラクターのファッションも素敵です。イラストの中で、ファッションはどのような存在ですか?
イラストを描くときは、自分の中でちょっとしたストーリーを考えてからキャラクターを描くんですが、ストーリーや性格を表現する上で、ファッションはすごく大切な存在です。「この人はこういう性格だから、きっとこういう服を着てるだろう」とか。そういうことを考えながら描くのが好きなんですよね。
マトバユウコさんInstagramより(2025年)
—— 表情やファッションから、その人の性格や背景まで想像できるのがマトバさんのキャラクターの魅力ですよね。そんなキャラクターの描き方に影響を与えた作品などはありますか?
母親が保育園の先生で、すごい大量の絵本を持っていたこともあって、昔から物語に触れる機会がすごい多かったんです。よく映画館にも連れて行ってもらっていたし、物語の存在は昔からかなり身近だったと思います。
その中でも特に影響を受けたのは『かいじゅうたちのいるところ』という絵本です。主人公の男の子が、たしかめちゃくちゃいたずら好きなんですよね。それで、お母さんに怒られて、怪獣がいるところに迷い込むっていうストーリーだったような……。暴れん坊な主人公だけど、ユーモアがあって、人間らしいところが魅力的だなと思いますね。怪獣たちのキャラクター性もユニークで、大好きでした。
この絵本のキャラクターには、いいところと悪いところの二面性があるのが素敵だなと思っていて。そういう部分が、自分の作品にも通ずるものがある気がします。

完璧じゃないところにも、たっぷりの愛を
—— たしかに、マトバさんの描くキャラクターにも、そんな二面性があるように感じます。ご自身の作品の「自分らしさ」は、どこから生まれていると思いますか?
私は性格的にちょっと抜けているところがあって、失敗も多いし、立ち止まってしまう日も多いんです。でも、最後には「まぁ、面白おかしく生きられたらいいよね!」ってなる(笑)。
もっとスマートに生きられたらかっこいいな〜と思う日もあるけど、周りの友達が私の大失敗もゲラゲラ笑ってくれるので、今はいい意味で完全に開き直って「これでいいや!」と思えるようになったんです。
周りの友達も、感情的で、情熱的で、いつも泣いたり怒ったり笑ったりしていて忙しい人が多いです(笑)。
かっこわるくておもしろくてチャーミングで最高だなあ!と思います。
自分が描く絵にも、そういう人間らしさみたいなものが乗り移るといいなと思いながら描いています。
dōzoに描いてくださったクリスマスのイラスト(2023年)
—— マトバさんご自身の飾らないお人柄が、作品の「人間らしさ」にも繋がっているのかもしれませんね。マトバさんの作品には、ゆるさとPOPさが同居しているように感じますが、そのバランスはどのように生まれているのでしょうか?
イラストをまとめた時に賑やかにするのは好きなんですが、ひとつひとつのモチーフの描き方は実はシンプルなんです。線もできるだけシンプルに、詳細を描きすぎないようにしているから、POPさとゆるさの両方が生まれているのかもしれません。
—— 作品を拝見していると、日常の中からも、マトバさんらしい視点を見つけているように感じます。普段、どんなところからインスピレーションを受けていますか?
最近は、旅行に行くのがすごく楽しくて。国内旅行も好きだし、山に行ったりするのも好きですが、去年と今年はオーストラリアに行きました。目に入る景色が違うと新鮮でかなりインスピレーションを得られますね。
あと、旅先で買う自分にしかわからない可愛い小物とか、謎のお土産を集めるのも好きです(笑)。
オーストラリアでの思い出
何気ない“しあわせ”が、イラストになったら
—— これまでさまざまなお仕事をされてきたと思いますが、特に印象に残っているお仕事はありますか?
ずっと映画好きだと言い続けていたら、映画関係のお仕事をいただけて。『KIDDO キドー』というオランダのロードムービーのパンフレットに載せるイラストを担当したのが、映画好きとしてはすごく嬉しかったお仕事ですね。
実際に映画を観て、作中の登場人物が着ているファッションを描いたり、シーンに合わせたイラストを描いたり、とても印象的な作品です。

マトバユウコさんInstagramより
『KIDDO キドー』パンフレットイラスト(2025年)
—— すごい!映画好きなマトバさんにとっては、すごく嬉しいお仕事ですよね。これから、挑戦したいことや、描いてみたいテーマなどはありますか?
私、家族や友達が本当に大好きで。いつも友達とする何気ない会話が本当に面白くて爆笑してるのに、帰ったら何喋ったか覚えてないんですよ(笑)。だから、どうにかそういう空気が伝わるようなイラストを描いてみたいです。30歳を超えても小学生の頃と変わらないぐらいしょうもないことで爆笑している日常を、もっと描けたらなって。
どうやって表現したらいいかなってずっと考えてるんですけど、結局そういうのって、帰ったら「あれ?なんで笑ってたんだっけ」みたいになって忘れちゃってるので、まず、覚えておくことからですね(笑)。
—— 面白い(笑)! そんなマトバさんの日常が、どんなイラストになるのか楽しみです!
ニヤニヤしちゃう、とっておきのギフト
—— 最後にdōzoにちなんで、ギフト事情を教えてください!
もらったもので印象的だったのが、友人からもらった韓国の『SOL SOL SEOUL』のごま油です。これが、すんごいおいしくて。予約販売で売っているそうなんですが、わざわざ予約して買ってくれたみたいです。オシャレだし、おいしいし、こんなかっこいい贈り物ができるようになりたいと思いましたね。

自分が贈ったものだと、2000円以内という縛りで、友人とクリスマスのプレゼント交換をしたときに贈った、グンゼの「愛情腹巻」です。ネーミングセンスといい、パッケージの渋さといい、値段といい、最高すぎて二つ買って差し上げました(笑)。
おしゃれなので言うと、オリジナルのアクセサリーが作れる『in C チャーム』。好きなパーツをカスタマイズして、オリジナルのアクセサリーが作れるので、相手のことを考えながら作るのが楽しいし、すごいかわいいので何個か自分用も作っちゃいました。

—— 面白いギフトから真似したくなるギフトまで、マトバさんらしい素敵なギフトですね。
マトバさん、今回は素敵なお話をたくさんありがとうございました✨
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Text :PE
Edit:dōzo編集部
Photo:マトバユウコさんご提供