Reika Nakamuraさんが描く、心地よさと詩情に満ちたイラストが生まれるまで
こんにちは。dōzoライターのPEです。
いよいよ夏本番。今年こそ、夏らしいことを思いっきり楽しむぞ!と意気込みだけは十分です🙊🍉
毎月お届けしている、dōzoアプリ限定でダウンロードできる壁紙イラスト。8月の壁紙を手がけてくださったのは、イラストレーターのReika Nakamuraさんです。
真夏の夕暮れを描いた一枚には、牡蠣やトマト、ワインなど大人っぽいモチーフが散りばめられています♩
今回は、壁紙に込めたこだわりはもちろん、制作のルーツやその世界観について、たっぷりお話を伺いました!
Reika Nakamura
1991年長崎県生まれ。現在、東京都在住。明治学院大学 国際学部を卒業後、インテリアメーカーの海外営業を経て、18年フリーのイラストレーターへと転身。現在、企業広告やアーティストグッズの制作等を中心に活動中。
Instagram @_reika_nakamura_
ONLINE SHOP reikankmr.theshop.jp
夏の夕暮れに、思いを馳せて

↑ イラストはdōzoアプリからダウンロードできます。
アプリインストールはこちらから
—— 夏といえば昼間の賑やかなイメージを思い浮かべがちですが、今回の壁紙では夕暮れの情景が描かれていますよね。このテーマを選ばれた理由を教えてください。
私の中で、夏の良さといえば夕方なんです。昼間はうだるような暑さで、「早く夏が終わればいいのに」なんてあれだけ思うのに、太陽が落ちたらすぐに、あの眩しい昼間が恋しくなるんです。
その瞬間が夏の良さだなと思っていて。8月は真夏なので、一番好きな夕暮れ時をテーマにしようと思いました。
—— たしかに夏の夕暮れって切なさもあって素敵ですよね。今回、モチーフがたくさん登場していますが、それぞれにはどんな意味が込められているのでしょうか?
もともと夏はすごく苦手だったんですが、大人になってからワインなどを楽しめるようになって、すごく夏が好きになりました。
瑞々しい野菜のフレッシュ感だったり、暑い中で飲むキンキンに冷えた白ワインのおいしさだったり。そんな夏を楽しませてくれるアイテムを散りばめられたらなと思って選びました。
トランプのモチーフは最近知ったのですが、クローバー、ハート、ダイヤ、スペードで春夏秋冬を表しているそうなんです。ダイヤが夏を意味するので、ダイヤだけをくるっと反転させています。
さらに、夏の大三角形のタトゥーも入れることで、ちょっと大人っぽい遊び心を表現しました。

—— どのモチーフも粋でおしゃれです。トランプの意味も今回初めて知って驚きました。実際にNakamuraさんも、夏は海辺でワインを飲んだりされるんですか?
そうですね。長崎出身なんですが、両親もワインがすごく好きなので、毎年夏になると海辺の岩に座ってワインを飲んだりします。なので、今回描いたモチーフは全部実体験なんですよ。


—— 実体験だったんですね!すごく素敵なエピソードで憧れます。シンプルで落ち着いたカラーリングも印象的ですが、配色でこだわった点はありますか?
普段の作品もそうなんですが、どんな色にも少しグレーを入れるのが好きなんです。今回のベースカラーも、ベージュに少しグレーを混ぜたグレージュの色味にしています。自分の中ですごくしっくりくる色味でもありますし、ブルーにも少しくすみを入れることで、より引き立つかなと思っていて。
あとは、暑い日が続く時期なので、ブルーを見て少しでも爽やかな気持ちになってもらえたらいいなと思い、この配色にしました。
—— Nakamuraさんの作品は、絶妙なカラーリングも魅力だなと感じていたのですが、その秘密はグレーだったんですね。壁紙だからこその工夫やこだわりはありますか?
一ヶ月くらい使っていただくものなので、飽きがこないものがいいなと思いました。
私自身、音楽を聴いている時も、以前は入ってこなかった歌詞が、その時の自分にはビシッと響く瞬間があるんです。その感覚がすごく好きで。
今回のイラストではモチーフをたくさん散りばめたので、ある日はフレッシュなトマトに目がいったり、またある日はワインに目がいったり。毎日目にするものだからこそ、その日によって目に留まるものが変わるような作品になればいいなと思っています。あとは、それぞれのモチーフの意味も、自由に想像しながら楽しんでもらえたらうれしいです。
世界観を形づくる、惹かれるものの存在

—— Nakamuraさんの作品は、細かいところまでスタイリングや空間づくりを意識されている印象があるのですが、制作のインスピレーションはどんなところから得ているのですか?
小さい頃からインテリアやファッションが大好きで、いろいろなお店に行ったり、街を歩いている人を参考にしたりしています。特にヴィンテージの服や家具が好きですね。
自宅でも心地よいものに囲まれて暮らしているので、それが自然とモチーフにも表れていると思います。
また、生まれ育った家では両親の趣味で絵やレコードが身近にあったので、そういった幼い頃からの環境も、今の作風に影響していると思いますね。


—— 普段お買い物をされる時など、常にアンテナを張ってインプットされているんですか?
そうですね。特にヴィンテージショップでは、古いものに書かれた言葉や色合いをよく見ています。60年代のものには面白い発見が多いですね。
心に響いた言葉が、イラストに溶け合う
—— インテリアやファッション以外にも、作品づくりに影響を受けたものはありますか?
古本屋さんで見つけた本なんですが、大竹昭子さんの『室内室外 しつないしつがい』という短文集です。
『何を見ても別のどこかを思い出す』というタイトルの詩から始まるんですが、まさに自分も本当にそうで。例えば「海を見ても別の場所を思い出す」というようなことがあるので、自分が言語化できなかった気持ちを表現してくれたようで、とても心に響きました。
私は制作するときに、言葉からインスピレーションがどんどん湧いてくるので、本から得た言葉が作品につながることもあります。

—— Nakamuraさんの作品には、隠れたメッセージを感じることが多いのですが、その背景には「言葉」の存在もあるのでしょうか?
そうですね。私はイラストと同じくらいタイトルも大事にしています。
「こういう思いを伝えたいな」というイメージをまず絵で描いて、その人物が思っていそうな言葉をタイトルにすることも多いです。
以前、『トイレにいっても宜しいでしょうか?』というタイトルのイラストを描いたことがあるのですが、タイトルにも意味を込めつつ、登場するモチーフの表情でユーモアを表現したりしています。
『May I go to bathroom?/トイレにいっても宜しいでしょうか?」
—— 作品の中に散りばめられた遊び心も、意識して取り入れているのでしょうか?
イラストの中での遊び心は、わりと意識的に入れていますね。人とのコミュニケーションでもユーモアを大切にしているので、その感覚をイラストにも取り入れています。作品を見てくださる方にも、少しでも楽しんでもらえたらうれしいなと思っています。
ものづくりに憧れて、導かれたイラストレーターへの道
—— そうした世界観や表現は、どのように生まれたのでしょうか。そもそものイラストレーターになったきっかけを教えてください。
幼少期から絵を描くことはすごく好きだったんですが、大人になるにつれて、絵を描く機会は減っていきました。
いろんな国に行って、いろんな人と出会って、インプットはたくさんあるのに、それをアウトプットする機会がなくて歯痒い思いがあったんです。インテリア関係の仕事をしていたこともあって、ものづくりをされている方との交流が増えたことで、「自分も何かを生み出したい」という気持ちが強くなりました。
その時に、「何で表現しよう」と考えたら、一番興味があって、心が整うのが絵を描くことだったんです。SNSに作品を載せているうちに、お仕事をいただけるようになって、今に至ります。
—— イラストレーターになられてから、印象に残っているお仕事はありますか?
ミュージシャンのOmochiさんのレコードジャケットを描かせていただいたお仕事です。幼少期からレコードが身近にあって音楽が好きだったので、それを絵で表現できたことが、とても印象に残っています。イギリスのレーベルから出たので、海外の方にも見ていただけたのもうれしかったですね。

Omochi 『Interior 1』
—— 幼い頃から身近だったレコードが、お仕事という形につながったんですね。Nakamuraさんのルーツが重なった、印象深いお仕事だったことが伝わってきます。
記憶や感情に寄り添う作品を
—— dōzoのテーマ「LESS IS MORE」のイラストを手がけられた頃(2022年)と今の作品を比べると、数年間で作風にも変化があったように感じました。そんな中でも、Nakamuraさんの中で変わらないものはありますか?
“詩的なテーマ”というのは、ずっと一貫して大事にしています。見る人それぞれが、誰かを思い出したり、幼少期の記憶がよみがえったり、自由に何かを感じられる作品であってほしいという思いは、ずっと変わりません。色使いやモチーフは変化していても、その思いだけは変わらず大切にしていますね。
—— これから挑戦してみたいお仕事はありますか?
ワインのラベルのイラストを描いてみたいです。ワインを飲む時、ナッツやベリーなどの複雑な味わいから情景を想像したり、「こんなシチュエーションで飲みたいな」と思い浮かべたりすることがよくあるんです。そういうイメージをイラストで表現できたら面白いなと。
普段からワインのラベルは意識して見ていて、イラストの参考にすることも多いので、機会があればぜひ挑戦してみたいですね。
—— 最後に、dōzoにちなんで印象に残っているギフトについて教えてください!
小学生の甥っ子が、誕生日にお香をプレゼントしてくれたことです。
普段、私はお香を焚きながらイラストを制作しているのですが、そのことを甥っ子は全く知らなかったんです。それなのに、お香を選んでくれたことにすごく驚きました。
しかも香りが本当に好みで。「私のことを思って選んでくれたんだな」という気持ちが伝わってきて、とてもうれしかったです。

—— 相手を思う気持ちが伝わる、とても素敵なギフトですね。
本日はたくさんのお話を聞かせていただき、ありがとうございました✨
🍷🦂 壁紙はdōzoアプリからどーぞ!
Reika Nakamuraさんの壁紙は、dōzoアプリでダウンロードできます!
あなたのスマホにも8月の輝きを💎
■ダウンロード方法
1. dōzo公式アプリをダウンロード!
2.アプリの会員登録をして、ホーム画面を一番下までスクロールすると、「Wall Paper 今月の壁紙」が出てきます
3. 「壁紙をダウンロードする」ボタンをタップして、壁紙を表示
※過去の壁紙は「過去の壁紙を見る」をタップ→壁紙画像をタップして、壁紙を表示
4. 左下のシェアボタンをタップ→「画像を保存」で保存ができます!
Text :PE
Edit:dōzo編集部
Photo:Reika Nakamuraさんご提供