ILLUSTRATOR
新しいことに挑戦しつづける、イラストレーター・木下ようすけさんの現在地《dōzo art club》
こんにちは! dōzoライターのヒナコです。
寝正月、正月太りなんて言葉もありますが、皆さんお正月はどのように過ごしましたか?
旅行やイベントで盛りだくさんなお正月ももちろん素敵ですが、のんびり気ままな1年のスタートがあってもいいですよね。
2025年がのんびりゆるゆると始まっていきそうな、1月のdōzoアプリ限定スマホ壁紙を描いてくださったのは、イラストレーターの木下ようすけさん!テーマは「お正月と木下さんの1月の思い出」です。
よく見ると『ドーゾ商店街』、『堂像2年』など、クスッと笑えるdōzoっぽい要素が散りばめられています👀
今回は、このイラストのこだわりポイントや、いま木下さんが好きなカルチャーの話など、つねに新しいことに取り組んでいる木下さんの“現在地”について伺いました!
木下ようすけ
炭水化物及び食べることをこよなく愛する絵描き・イラストレーターとしてPOPEYEの表紙やNHKの番組をはじめとした雑誌・映像・広告・書籍・音楽・壁画など様々な媒体で幅広く活動する。
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デジタルならではの遊びを取り入れた作品に
——ついフフッと笑ってしまうような、木下さんらしい素敵なイラストをありがとうございます!壁紙イラストに込められた木下さんのお正月の思い出を教えてください。
お正月は毎年親戚の家に集まっていて、テレビで駅伝を観るのが恒例行事になっていたので、そのときの思い出をイラストにしてみました。
1月3、4日あたりをイメージして描いています。年が明けてから数日経って、もうだるーい雰囲気になっているお正月ですね(笑)。おせちも毎日食べて、そろそろ飽き始めてるような、そんなタイミング。
——お正月っておめでたさや華やかな感じが切り取られがちですが、こういう風景もリアルなお正月って感じがしていいですね。親戚が集まって、こたつを囲んでダラダラするあの時間ですね。
お題としてもらっていたモチーフの凧、みかんなどを入れつつ、スマホ壁紙なのであまり細かく描きすぎず、わかりやすいレイアウトの方がいいかな?と考えながら、自分のエピソードと照らし合わせて描きました。
——そしてさらに『ドーゾ商店街』『堂像2年』など、dōzoっぽいワードをいろんなところに散りばめていただいて嬉しいです!
ドーゾ商店街は必ず入れたいと思ってました。駅伝選手のところでも、名前をちょっと強引にdōzoっぽくしちゃいました(笑)
——ありがとうございます(笑)。めちゃくちゃ好きです。上のほうの幾何学模様も、直線的な要素が多くてまた少し違った雰囲気で、素敵ですね。
今回はiPadで描いたので、いくつか図形を描いてそれをコピーして組み合わせてみて作ったんですが、それが手で紙をちぎって貼っている感覚で楽しかったです。デジタルならではの遊びができたかなと。
——デジタルだったんですね!てっきりアナログだと思ってました。水彩っぽいこの風合いは、どうやってデジタルで表現したんですか?
自分が紙に描いたときのタッチをスキャンして、それを使って描きました。最近は内容によって、デジタルで描くイラストの比率も多くなっています。
——アナログっぽさとデジタルがうまく融合してますね! スマホを見るたびにリラックスできるような素敵なイラストをありがとうございます。
見た人の感性をくすぐる木下さんの作品
——次に、3年ほど前に描いていただいたdōzoの「#83 メガネがナイスです」のイラストについても教えてください。
——木下さんの描くものって、その中に隠されたストーリー性が素敵だなと思うんですが、このイラストにはどんなストーリーがあるんですか?
この絵は、3つのストーリーのシーンをバラバラにして散りばめたんです。
1つめは、目が悪くて困っていた宇宙人がメガネをもらってハッピーになるお話。
2つめはカップルたちが、新しく買ったメガネ似合ってるよ、ありがとう、って感じで踊っているシーン。
3つめはキツネが人間に化けているシーンですね。
一目見ただけで全てわかってしまうようなわかりやすい絵を描きたくないと思っているので、見た人がそれぞれの解釈を持てるような、わかりにくさや余地をあえて残すように意識しています。
——そんなシーンが隠されていたんですね!つい最近もメガネメーカーの方とお話しする機会があり、面白い絵だよね、どんなストーリーなんだろうね、と盛り上がりました。
ギフトは“ふとした時”に、国分寺の雑貨屋で
——木下さんのギフトバナシについても聞かせてください!最近ギフトを贈ったことはありましたか?
実は今日、結婚記念日なんですが、記念日とか誕生日に何かをプレゼントするということはあんまりしてなくて。ごはん食べたり飲みにいったりとかが多いですね。今日はこのあと家で一緒に肉を焼いて食べる予定です。
——え!おめでとうございます!そんな大切な日にインタビューしちゃってすみません。
いえいえ! ただ強いて言えば、普段出かけているときにふと「妻に似合いそうだな」と思ったのを見つけると買って帰ったりします。趣味で雑貨屋巡りをしていて、国分寺にあるLANDっていうお気に入りの雑貨屋によく行くんですが、この間はそこで見つけたショルダーポシェットをプレゼントしました。
——そうなんですね!何もない日のギフトも素敵ですし、お店にいるときにふと奥さまのことが頭に浮かぶの、とっても素敵です。逆に、木下さんが最近もらってうれしかったものはありますか?
子どもからもらった絵が嬉しかったですね。子どもが気分でなんとなく描いた不思議な絵をよくくれるんです。抽象画っぽいものもあるし、突然画風が変わって猫とかも描いて見せてくれます。
↑ さすが木下さんのお子さん! いろんな色を使った似顔絵、とっても素敵です
「グラフィック・ノベル」のような作品を作りたい
——ZINEを作ったりイベントを開催したりと、今いろんなことをされている木下さんですが、これから挑戦してみたいことについて教えてください。
普段、イラストレーターって名乗っているけれど実はその自覚があまりなくて、どちらかというと物語自体を作りたいんです。元々絵を描き始めたのも、大人が読んでも楽しめるような絵本を作りたいという理由からでした。
それで今は、海外で盛り上がっている「グラフィック・ノベル」という分野に興味があって。日本の漫画ほどコマ数があまり多くなくて、自由なレイアウトで物語が進む、映画っぽいテイストの作品が多いです。
今後はグラフィック・ノベルのようなテイストの作品を作りたくて、できれば絵を描く部分だけではなく、物語を作るところにも関わってみたいですね。
↑ 木下さんのコレクションしているグラフィック・ノベルや漫画たち。最近のお気に入りは、サヌキナオヤさんとコルシカさんの漫画ユニット『COMIC SHOW』(写真2枚目)。
——グラフィック・ノベル、初めて知りました! 木下さんの絵とストーリーで、ぜひ読んでみたいです。
自分の人生の残された時間はあと30年くらいかなと思っています。悔いの残らないように、心の向くまま、出会う人たちと色々なことに挑戦していきたいと思います。
——常に新しいことに挑戦されている木下さんの姿勢が、今回のスマホ壁紙のイラストにも滲み出ているように感じます。今回は本当にありがとうございました!
木下ようすけさん描きおろしの壁紙イラストは、dōzoアプリで配信中!ぜひゲットしてください。
■ダウンロード方法
1. dōzo公式アプリをダウンロード!
2.アプリの会員登録をして、ホーム画面を一番下までスクロールすると、「Wall Paper 今月の壁紙」が出てきます
3. 「壁紙をダウンロードする」ボタンをタップして、壁紙を表示
4. 左下のシェアボタンをタップ→「画像を保存」で保存ができます!
※2月以降は「過去の壁紙を見る」をタップ!
Text:ヒナコ (@hinako.se)
Edit:dōzo編集部
Photo:木下ようすけさんご提供